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40代おひとりさまの雑記帳

とんかつで正解だった

 

きのう、41歳になった。最近は19時ぐらいまでは仕事をしているけど、今日は定時の17時でタイムカードを押し、大阪の繁華街、梅田というところへ出向いた。

 

誕生日はここの小籠包を自分に与えようと決めていた。そそくさと会社を出て、呪文のように小籠包小籠包と唱えながら行った。いざお店の前へ着くと少し並んでらした。整理券を勝手に取るシステムのようで、わたしも取ってみた。2名、2名、2名、4名、2名と、5組ウェイティングが出ていた。1人で来ている人はその時点で私だけで、後にお姉さんが1人で来られてたから心強かったのだけど、外で待ちながら店内を見ると、主に円卓で、あとは4名席や2名席もあるのだが、どうも1人で入れるような配置じゃなく、少し待ったのだけど、心が折れてしまい、小籠包は泣く泣く諦めた。あれだけ唱えながら来たというのに。

 

なんと小心者なのだろうか。

 

仕方なく他の店舗を歩きながら偵察してみた。イタリアン、うどん屋、お好み焼き、とんかつ、うなぎ。あ、うなぎ!って思ったけど、1番安いのでも5,000円だった。たけぇ。クソたけぇ。

というわけで、とんかつ屋に入った。カウンターもあって空いていたから自分が座る隣の椅子に荷物とコートを置かせてもらったら、すかさず店員さんがやってきて、私のコートに汚れないよう、生成りの布をかぶせてくださった。しかも「かけさせていただいてよろしいでしょうか?」とおっしゃった。なんと気分のよい心遣いなのだろう。小籠包を諦めて流れてきたなんて、絶対にバレてはならないと思った。そしてその優しさに泣きそうになった。

メニューは決めていた。柔らかそうなヒレカツにした。しばらくして持ってきてくださった。ごはんとお味噌汁とキャベツはおかわり無料で、ソースはこちら、ドレッシングはこちら、そしてこちらはお漬物ですと、丁寧な説明があった。うちの弟なら、お味噌汁とキャベツだけでごはん2杯おかわりできるやろうなと思った。

 

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みよ、この分厚いとんかつを。もう少し寄って撮ってみたのがあるからぜひみて欲しい。見切れてしまったけどキャベツの盛り方もたまらなく美しく、ちょっとしんなりとさせてあるのだろうか、すごく食べやすかった。キャベツってたまに食べるのしんどい時があるが、これは全くなかった。


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もう少し近くで撮ったものもあるので、まだ読めそうな人は見てほしい、はいどうぞ。


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わたしが今まで食べてきたのは、いったいなんだったのか。あれはあれで美味しかった。でもすごくよく噛まないと飲み込めない、それがとんかつだと思って生きてきた。なのになんなんだ、このとんかつの柔らかさは。ジューシーとはこういうことを言うのか。分厚いのにその分厚さをあてつけるわけでもなく、口に入れたときの、「あ、美味しい」の連続。そして決して邪魔をしない衣。あぁ、美味しい。わたしは今日、そう、とんかつを食べて正解だった。小籠包じゃなくてよかったのだ。このとんかつに出会うためにわざわざここへ来たのだ。

 

41歳、まだまだ知らないことばかりだ。

 

 

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